なーい!!! 私のほうきがない!!
「ない!? コロナなくしたのか!?」
なにやら大声がしたと思えば、小さな森人が2人。
どうやら、何かをなくしてしまったようだ。
「ちょっと待って……あんな大きなほうき、なくすハズが……」
「ちょっと待ってじゃないよ! あのほうきはお父さんの形見なんだぞ!!」
男の子のほうが、軽くパニックしている女の子に対して、怒気をあらわに声を荒げる。
普通なら、この辺りで家の主が止めに入るだろう。
が、今は『彼』はここにはいない。ある素材を集めに、レイリスの塔へ向かっていた。
「なんでよ。どうしてなくなっちゃったのよー」
ぺた、ぺた、ぺた。特徴的な足音が聞こえたのは、その直後。
「どこ行ってたんだよ?」
入ってきたのは人間ではなかったが、しかし2人は驚かない。
それもそのはず、ソレが歩き回るのを、2人はずっと前から知っているのだ。
「………」
ソレは男の子の問いに答えることなく、自分の鉢がある2階へと上がっていった。
「ほうきー、ほうきー、私のほうきー…」
「いいけどさ! お父さん、魔法はヘタッピだったみたいだし!」
「私、もう魔法使えないよー」
話がかみ合ってなかったりするが、今の2人の知るところではない。
「…はぁ」
男の子…バドは、2階に上りつつため息をつく。
「…ダメもとだ、サボテンにも聞いてみよう」
姉があんな調子だ、当分使い物にはならない。
「…あ、いたいた」
「………」
はたしてサボテンは、いつもどおりのニコニコ顔で鉢に植わっている。
「なあ、コロナのほうきを知らないか?なくしたってさっきから騒いでるんだ」
「ほうき?」
「そ、ほうき。コロナが持ってた、古いほうきだ」
「ボロいほうき」
「(むか…!)そーだよ、ボロいほうき!」
古い、ならまだしも、ボロいと言われ、何故だか腹が立ったバド。意味は同じなのだが。
だがそんな苛立ちもすぐ吹っ飛んでしまう。
「ボロいほうき。すてた。ゴミのやま」
「…捨てた!?」
「すてた」
バドがサボテンの言葉を反芻すると、サボテンも反芻する。
「このバカ!なんてことするんだよ!」
「ふるいもの、ゴミ。ゴミ、捨てるもの。ごしゅじんさま、いつもゴミすててる」
サボテンはどうやら、自分は当たり前のことをしたのだと思っているらしかった。
「だー、話にならねぇっ!」
がたん。
「っ!?」
どたどた、がちゃっ。
「なんだ、今の音…」
下の階からの物音に、バドは首を傾げる。
「…だいじなもの?」
「ぁ?」
「ボロいの、だいじ?」
「ああ、父さんの形見だったんだよ!」
「………」
「ったく、取りに行かなきゃじゃないか」
ぶつくさ言いながら、バドは階段を下りていった。
「………」
バドが来る前より、ちょっとだけ元気のないサボテンがそこに残った。
「コロナー。サボテンがほうきの場所知ってたぞー」
下りながら女の子に呼びかけるも、返答はない。
「…コロナー?」
居間には誰もいなかった。代わりに書き置きと、開きっぱなしの玄関。
「おい、まさか…!?」
『ほうき、とってきます』
明らかに、コロナの字だった。
「あのヤロ、話を聞いてたのか!?」
バドは、家の主からゴミ山について聞いたことを思い出す。
『あそこは、使われるだけ使われて、捨てられた道具の残留思念が漂ってる』
「残留思念、ですか?」
『そう。自分はまだ動ける、どうして直してくれない。そんな無念がそこらじゅうに転がってんだ』
『なんか…お化けみたいですね』
『だから、あそこに入った人間は容赦なく襲われる。最悪、死んだり迷って2度と出て来れなくなる』
「キョーレツだなぁ」
『…それってのも、人間のでかい業のひとつの形なのさ』
『業…』
『いつからか、人間はモノを大量に作れるようになった。だが、だからこそモノを大事に使うことを忘れちまった。
道具が壊れたら、すぐ新しいのを買えばそれで済んじまうからな。古くなったり壊れたら、直そうともせずすぐ捨てた。
言ってみりゃ、あそこのゴミ達にとって、見捨てられたり裏切られたりしたのと同じなのさ。
あそこのゴミが…いや。あの場所そのものが、人間という存在を恨んでるのはそのせいだ。祟り殺されたくなけりゃ絶対近づくなよ』
「師匠の話を忘れるコロナじゃないだろうに…!」
それでもコロナは、言ってしまったのだ。あのほうきのために。
「くっそー!何でこんなときにいないんだよー!」
朝方出て行った家の主を思い浮かべ、小言を言いつつも彼は飛び出した。
「………」
…柱の影から、サボテンが様子を見ていたことにも気付かないまま。
お父さんのほうき 〜ver.sieg〜
「コロナーッ!!」
名前を呼ぶ声が、そこらじゅうに響き渡る。
「どこいったんだよ、一体!…というかあのサボテン、こんなトコうろついて平気なのか…?」
一瞬余計な疑問が頭に浮かんだが、すぐに消滅させる。
「いや、そんなことより、今はコロナを探さないと…師匠の話がホントなら、今にも殺されちゃうかも…!」
走りながら、彼女の名を呼びながら、ひたすらに姉の無事を祈る。
「コンナトコロデ、ナニシテルノカナ」
呼び止められたのは、かれこれ10分近くそうして走り回った後のこと。
「…ココノゴミハ、ニンゲンヲ、アンマリヨクオモッテナインダヨネ」
「人間が、ろくに使ったり直したりもせずモノを捨ててたから?」
「ソウカモシレナイシ、ベツノリユウカモシレナイ。デモ、ココニイルゴミハ、ミンナアイサレルコトハナカッタノ」
「…愛されなかった…」
「コロナチャン、デシタ?カノジョノホウキハ、ナガイアイダアイサレツヅケテタミタイデシタネ。
…イソイダホウガ、イイカモネ。シットサレルト、コワイヨ?」
「そうだった!コロナ、どこ行っちゃったんだろ…。ここって広いから、どこにいるのかわかんないんだ!」
「ココヲマッスグオクニイッタトコロニ、ホウキヲモッタ『ミドリノトゲトゲ』ガアルイテイッタ、ッテイウゴミガイタヨ」
「緑の、とげとげ…」
すぐに、サボテンがバドの脳裏に浮かぶ。
「そこだ!ありがとう!」
「ダイジナノハ、ハートニラヴ。イキモノトソウデナイモノ、イチバンノチガイハ、ラヴガ、アルカナイカ。
『ミドリノトゲトゲ』クンモ、バチアタリナコトヲシタネ。オモイデガタクサンツマッタ『タカラモノ』ヲステルナンテ」
「アイツにはよく言い聞かせとくよ!」
まってろ、コロナー!とか叫びながら、勢いよく走り去って行った。
「……。ワカイッテ、イイネェ」
―キャァッ!!
ほどなく、向かう先から、聞き覚えのある声が聞こえた。
「ッ!!」
間違いない。バドはさらに走るスピードを上げる。
「コロナーー!!」
「…バド!?」
こちらに気付き、コロナはバドを振り返った。
「気をつけて!! ここ、何かいる!!」
「そうさ!急いで逃げないと!」
座り込んでいるコロナを立たせようと手を引くが、彼女は怯えるように震えるばかり。
「…私…こわいの…!ここのゴミ…みんな、人間にうらみを持ってるわ。もう、逃げ出せないよ…っ!」
そしてついには泣き出してしまう。
(…こりゃ、そうとう参っちゃってるな)
見栄を張るしかないか、と、彼は落ちていたほうきに手を伸ばし、拾い上げる。
「……。コロナー、俺を誰だと思ってんだ?大魔法使い・ハイン様の息子、バド様だぞ!」
掲げたほうきは、あっけなく真ん中から折れてしまった。
「…お父さん、魔法学園ではオチコボレだったのよ…?
ドミナでしか通じない、ダメ〜な魔法使いよ…。私たちも、もう…」
「コロナっ!!」
嗚咽交じりの彼女に喝を入れるかのごとく、彼は叫んだ。
「っ…!?」
「お父さんの言葉を思い出せ!」
「…。三十六計…逃げるにしかず…?」
出てきたのは、なんとも格好の悪い言葉。
「そうさ」
だがバドは真剣な顔で頷いた。
「負けるが勝ち?」
「……そうさ」
「………」
「お父さん、いつか言ってただろ?」
「…『英雄として死んでしまうより、弱虫のままでも生きていたい』…」
英雄は他にもたくさんいるけど、
バドとコロナのお父さんは一人しかいないだろう?
後ろで邪気が膨れ上がる。
「バドッ!!」
「走れ、コロナッ!!」
とっさにコロナは叫び、バドもとっさに叫び返した。
コロナが来た道を走って戻り、物陰に見えなくなると同時に。
「出やがったな…!」
黒い色をした小悪魔のようなモンスターが、姿を現した。
「……!」
モンスターが、手に持ったフォークのような槍でバドを突き刺そうとする。
「ぅわわわっ!?」
無意識に体が動き、運良くフライパンの底で穂先を受け流すように防御。
「やったなっ!」
そのまま殴りかかったが、モンスターは頭上に飛んで逃げた。
「強い…!師匠がいつも相手にしてるモンスターより、ずっと!」
改めて敵の脅威を認識し、竦みそうになる。
そんなバドの胸中を見透かしたのか、モンスターは水泡を吐き出し、飛ばしてきた。
「っ!」
水泡は彼のギリギリ横を通過していった。
(落ち着け…!こんな時、師匠はどう動いた…!?)
モンスターの一挙手一投足を見逃すまいと視線を集中させながら、バドは『彼』の動きを記憶から引っ張り出す。
『おまえにとっちゃ、そのフライパンもなかなか取り回しづらいだろ?戦ってるときは、ソレは『大剣』だと考えろ。
…いいか?大剣とかのデカい武器を振り回すのに必要なのは、腕の力じゃない。遠心力だ』
(…そうだ。重くて大きいから、武器に振り回されて小回りが利かないし連続攻撃も無理。だから、いっそ大振りの一発に賭ける…)
教えを思い出し、敵を自らの間合いに収めるべく、ゆっくり、だが確実に相手を追いかける。
『だが、力一杯押し込めばいいってもんでもねぇ。絶対にガードの上から押し込むなんてマネはするな。隙ができて自滅するぞ。
動きは読まなくていい、ただ…『反応して、見切れ』。ソレは攻撃するにもガードするにも、重要なことだ』
「…集中…集中…!」
いきなりモンスターが槍を投げてきた。
「ッ!」
とっさに左足を軸にして、体を90度右に回転させ、のけぞる。
今まで自分の心臓があった場所を、槍は通り抜けて行った。
(…ここか…ッ!?)
通過していく槍を一瞬目で追い、モンスターを殴ろうとして…思いとどまる。
モンスターの手には、さっき投げたはずの槍がしっかり握られていた。
「くっそー、無尽蔵に出てくるのかよあの槍!」
舌打ちして、再び数mの間合いを保つために動き続ける。
『相手の特性を掴め。よろける、攻撃を空振りする、魔法の発動準備や攻撃の直前直後…相手にできた隙を見逃すな。
どうしても攻めどころがわからねぇなら、どんな時に相手は隙を見せるか…何をすれば隙を作れるかを考えろ』
(相手は飛んでる…。ふわふわ動くから、やりにくいなー…)
また水泡を吐き出してきた。立て続けに2つ、3つ。よほど力を込めているのか、吐き出すたびに少しずつ後ろに下がっていく。
「…?」
1つ、2つ、3つ。…すべてかわした。それを見て、さらに水泡を飛ばしてくる。
(…やっぱり!)
何を思ったか、不意にバドは一気に走り寄って距離を詰める。
「てえええい!!」
両足で思い切り踏ん張り、振りかぶり、殴りつける!その1発は、槍で防がれた。
がんっ、という金属音が響き渡る。バドの一撃も、渾身のものだった。モンスターはわずかに後ろに押される。
「そこだぁぁぁ!!」
その瞬間、一気に踏み込み、出した足に乗せて、もう一度全力でフライパンを振り抜く!!
鈍い音と、うめき声。モンスターは遠くに吹き飛ばされ、背中を地面に擦り付けた。
先ほどの一撃…バドはただ単に押したのではなかった。
フライパンと槍とがぶつかった直後、ぶつかった反動を利用して、すぐにフライパンを引き戻していた。
和太鼓を叩くとき、バチを押し付けたままにはしないだろう。あれと同じ要領だ。
そしてモンスターは羽根で浮いている。つまり、『地面に支えられていない』。
それゆえ強い衝撃に耐え切れず、体制を崩してしまった。バドはそうして、隙を作り出したのだ。
「やった…!?」
できればコレで力尽きていてほしいものだ。だったが、モンスターはしかし起き上がる。
「マジかよ…!」
そのままモンスターは高く浮かび上がると、手に持つ槍を2本に増やした。
そして槍を投げて手が空いたそばから槍を出し、次々と投げつけてくる!
「え、えぇぇ!?」
狙いはまったくデタラメだった。だが、どうしてもこの手の技を見ると、初見では数に惑わされてしまう。
バドも例外ではなかった。…仮に惑わされなかったとしても、バドでは槍を見切ることも、叩き落すこともできない。
かろうじて逃げ回っている現状、当てられるのも時間の問題だった。
「こんなところで…終わっちゃうのかよ…!?」
5つ、6つ、7つ、左、左、右。…8つめが、ちょうど動いた先に飛んできた。
「ッ!?」
急所に当たるのだけは避けられたが、深々と腕に突き刺さる。
「――!!」
痛みでフライパンを取り落とした。…モンスターがにやりと笑って、トドメの1投を放とうとする。
次にバドが知覚したのは、何かが勢いよく地面に落下する轟音と、衝撃。
「…!」
目を開けると、モンスターはまた吹っ飛ばされてゴミ山に背を打ち付けていた。
…そして。
「…これ…師匠のバトルアックス!?」
「ムチャしてくれるじゃないの、ええ?」
バドのすぐ後ろに、『彼』が立っていた。
「師匠…!」
「アイツ相手にしちゃ、よくやったじゃねぇか。そこは褒めてやる」
いつものように、自信に満ちた笑みを浮かべながら、『彼』は自分の戦斧にゆっくり歩み寄る。
「バドーっ!!」
コロナが駆け寄ってきた。ソレを見たバドは、痛みを堪えつつ腕から槍を引き抜き、立ち上がる。
「大丈夫だって!師匠も来たし、俺達でなんとかなr「このばかーっ!」
そのまま、抱きついてきた。
「…ぇ…?」
「ばか!このバカ!!」
すぐ、泣いているとわかった。
「あそこまでしなくてもいいのッ!あんなに傷だらけになってまで…!」
「でもアレは、お父さんの形見だ!」
「そうだけどッ!…バドが死んじゃったら、形見だ何だなんて言ってられないじゃない!!」
「ぁ…」
「三十六計逃げるにしかずでしょ!!英雄として死んじゃうより、弱虫として生きるんでしょ!?」
「………」
「もう…どうにかなっちゃいそうだったんだからぁ…!!」
「…わかったよ」
わんわんと泣きじゃくるコロナを、あやすようにバドはそっと抱いた。
「…で?」
コロナが落ち着くころを見計らっていたかのように、『彼』から声がかかる。
「…後は任せます」
「だろうなぁ。…よし、任されてやる。おまえらはそこで待ってろ」
戦斧の柄にかけた左手に、ぐっと力を込める。そのまま左腕だけで斧を引き抜き、構えた。
「1分だ」
そして開いた右手で、バド達にもモンスターにも見えるように、人差し指を立てる。
「………」
モンスターが顔をゆがめた。そのまま、かなりの勢いで槍を投げつけてくる。
「っは!」
『彼』はソレを鼻で笑い…いきなり全力疾走して距離を詰める。
「師匠、それじゃ…!?」
「いいから黙ってろ!」
バドの声を無視し、『彼』は斧を左に大きく振りかぶる。
モンスターにもその動きはしっかり見えていたため、襲い掛かる斧に備えて槍を構える。
「ダメですって、ガードされる!」
「……!」
右足で思い切りブレーキをかけ、その足を支点に、攻撃態勢に。
彼はモンスターを『左足で蹴り上げた』。
「ぇ…!?」
驚くバドを尻目に、『彼』は飛び上がり、ここでようやく斧を振り下ろす。
その一撃も槍でガードされたが、モンスターの体は反動で地面に叩きつけられる。
「…コイツで、終わりだッ!!」
『彼』の斧が、眩い光を放つ。…彼が必殺技を放とうとしている証だ。
「アレって…いつもと光り方が違う…?」
だんっ、とモンスターより僅かに早く着地する。そして、攻撃の一瞬を迎えた。
斧に込められた闘気が、一気に解き放たれる。
「兇(まが)き顎(あぎと)よ!」
叫ぶと同時に、斧を一杯に振り上げる。同時に、牙のように先が鋭くとがった岩の柱が、無数に突き出す。
モンスターはソレに貫かれ、断末魔の絶叫を上げる。
「大地を咬み潰せぇーッ!!」
振り上げた斧を、全力で振り下ろす…いや、地面に叩きつける、と言ったほうが正しいか。
その一撃が、岩の柱を砕き、モンスターを潰し、地面すら割った。
一瞬の静寂。
「奥義…、咬地潰兇顎(こうちかいきょうがく)」
振り下ろした姿勢のまま『彼』が低く言い放った瞬間……全てが砕け散り、土塊となって四方八方に飛び散った。
「さっさと成仏するんだな」
斧を腰の金具に留め、『彼』はバドとコロナを振り向く。
「…さ、帰るぞ」
「ぁ、ちょっと待って!」
コロナが折れたほうきに駆け寄り、拾って戻ってきた。
「…そういうことか」
「「?」」
『彼』1人、納得したような笑みを浮かべる。バドとコロナ、首を傾げる。
「何にしても、来てくれてありがとう!」
「ぁん?俺はただ、サボテンに引っ張ってこられただけだぜ?」
何でだか案内した後はすぐに帰っちまったけどな。そう言って笑う。
「そうそう…『ゴメンなさい』だと。何の事だかわかるか?」
『彼』は思い出したように、そんなことを2人に告げた。
「…後でお説教しておいてください。『人のものを勝手に捨てるな』って」
「あいよ。だがまあ、しばらくしたら許してやってくれないか?」
「わかってますよ。…ほうきは折れちゃったけど、直せばいいし」
コロナは心なし嬉しそうに微笑んだ。
「………」
『彼』もまた、普段とは違うどこか優しげな微笑を浮かべた。
「ま、何はともあれ、めでたしめでたしだ」
「ミッションクリヤ〜」
「よく言うぜ。俺が間に合わなかったらやられてただろ?」
「あいたたた…そんなこと言わないでくださいよ〜」
「ははははは…。今後は自力でいえるように、もう少し修行するんだな?」
「えぇぇぇ…」
『彼』に肩を叩かれ、バドはがっくりと肩を落とした。
後日、コロナのほうきは柄全体にテーピングが施されていたそうだ。
...fin